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狭小地/燃え代設計/認定低炭素住宅

『中里の家』は高台の住宅街に建つ木造3階建ての住宅。

路地奥の20坪程の敷地は道幅が狭く道路斜線、高度斜線が厳しく3階部分の構成と建物形状への影響が大きくなっています。

南側は隣家が迫り、日照条件も良いとは言えません。

斜線制限に切り取られた空間の中でいかに暮らしやすい空間をつくりだせるのかを問う計画となりました。

断熱材は壁・屋根ともにセルローズファイバーを充填、温熱性能を示す断熱の外皮計算UA値は2020年基準を40%以上も上回る高性能です。

耐震性能は等級3とし、振動を減衰する制震ダンパー設置しています。

室内は木造準耐火建築物でありながら無垢材の梁桁を燃え代設計の手法で現しています。

また税制上の優遇措置からも認定低炭素住宅としています。

【認定低炭素住宅要件】
・省エネ法の省エネ基準に比べ、一次消費エネルギー量がマイナス10%以上となること
・低炭素化に資する措置が講じられていること
 (UA値0.51)

デザイン、プランニングと性能の両立も重要なポイントです。

それらが実現された住宅をご覧下さい。

 

構造:木造3階建て準耐火構造

外壁:ガルバリウム鋼鈑 小波

屋根:ガルバリウム鋼板一文字葺き

断熱:屋根 セルローズファイバー60k 200㎜

   外壁 セルローズファイバー60k 105㎜

            床断熱 ジュピー 66㎜

                                                                                                                                                                                   

設計施工:田中工務店                                       

 

敷地面積: 70.08㎡(21.15坪)
1階床面積: 37.26㎡(11.25坪)
2階床面積: 39.75㎡(12.00坪)
3階床面積 28.09㎡(8.48坪)
延床面積: 105.10㎡(31.73坪)

 

外観

 

中里の家-2

高台の住宅地の路地奥に位置します。

 

中里の家-3

北側斜線と道路斜線が厳しく、北側と東側は斜めの壁になっています。

 

中里の家-9

外壁はガルバリウム鋼板。

バルコニーの上部にはガルバリウム鋼板を使った大きな庇。

 

中里の家-11

3畳の玄関ポーチの上部に杉の羽目板を貼った軒天。

強い日差しを遮り、雨の日でも安心。

玄関前のプライバシーを守る造作の板塀によりほどよく囲まれた感じになり

使い勝手と居心地の良い空間となりました。

 

中里の家-12

 玄関引き戸は袖壁を作り延焼ラインから外すことで一般品を使用することで防火戸に比べコストダウン。

電気錠のため、カギをポケットに入れたままハンドルに触れるだけで開錠し、便利です。

 

 

玄関

 

中里の家-13

玄関内部は豆砂利の洗い出し、上り框は真桜 

 

中里の家-14

ツインポリカの框戸を開けた様子

 

中里の家-15

 引き戸を2枚開けると東西にしっかりと風が通る間取り

 

中里の家-16

土間収納、右奥はコートがかけられるようハンガーパイプを設置

 

中里の家-18

 玄関引き戸には網戸がついており、中間期には風が通り抜けて重宝します。

 

 

 

1階サニタリー

 

中里の家-20

 1階に水回りを集約。

洗面脱衣所の左側にガス乾燥機のある洗濯機置き場とそのまま服を仕舞える収納があり、

その先にウォークインクローゼット・収納と続く、

ぐるっと回れるお客様こだわりの家事動線があります。

 

中里の家-21

ホワイトアッシュ材の幅ハギ板をカウンターに使い

底の深い流しを組み込んでいます。使い勝手がいいです。

 

 

中里の家-22

 

 

階段下トイレ

 

中里の家-23

 紙巻き器は天板にホワイトアッシュの無垢材を使用し、TOTOの既製品を取り付けたもの。

スマートフォンを置いたり、補助手摺としても使えます。

 

 

主寝室

 

中里の家-26

道路に面する東側の壁はプライバシーに配慮して開口面積を抑えています。

落ち着く空間となりました。 

 

中里の家-24

洗濯・乾燥機スペースから続くウォークインクローゼット、

左奥に寝室が続きます。

用途に合わせて棚の高さやパイプの位置・本数を決めます。

 

 

1階階段室

 

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 階段は唐松接ぎ板

仕切りは燃え代設計による木のみの構成

壁の厚さを薄くして階段幅が少しでも広がるように工夫しています。

 

 

LDK

 

中里の家-32

オリジナルキッチン

キッチン面材はチェリー材の幅接ぎ板から切り出したもの 

とっても落ち着いています。

スガツネのハンドルを使用しています。

 

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グースネックの浄水器一体型水栓(クリンスイ)

食洗器はボッシュ。独自の乾燥技術ゼオライト・ドライが大きな特徴

 

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天板はホワイトアッシュ接ぎ板 

 

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幅接ぎ板の板目が連続 

 

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 ダイニングからキッチンを臨む

ダイニングの造作収納家具にはタモ柾目のフラッシュ戸を使用。

 

中里の家-39

大工製作のチェリー材のダイニングテーブル

180㎝×90㎝

 

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 キッチンからダイニング・リビングを臨む。

 

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 ペンダントライトはルイス・ポールセンPH5クラシック

ソファなど低い位置から見上げても光源が直接目に入らず優しいデザイン

 

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手前ダイニング、右がスタディコーナー・左がリビング

一続きの空間

 

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リビングとダイニングの間にあるスタディコーナー 

囲われているようで囲われていない。オープンすぎない空間

 

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リビング上部には屋根勾配と同じ傾斜の吹き抜け 

 

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 スタディコーナーからのリビングの見え掛かり

 

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チェリー材のダイニングテーブル

 

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リビング・ダイニングの天井に構造材である杉の無垢材の現し、柱はヒノキの現し。

許容応力度計算を用いた燃え代設計。

リビングと3階をつなぐ吹抜けに軽やかに造作手摺をしつらえ、

上部にトップライトを設けることで北側の安定した光が

常に入る空間となっています。

無風状態でも空気の重力差により通風が促され

換気が行われます。中間期の冷暖房負荷の低減が見込まれます。

 

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天窓はVELUX。電動開閉で雨センサーがついており、お出掛け時も心配いりません。

ブラインドにソーラーセルとバッテリーがついており、ブラインドの開閉は

太陽光の自然エネルギーのみで行います。

 

 

2階サニタリー

 

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洗面ボウルはDURAVITのミーバイスタルク

混合水栓は節湯に優れたクールスタートが特徴なhansgroheのタリスS2 

 

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2階階段室

 

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左奥には階段の冷気止めやチャイルドガードとして使えるツインポリカの框戸

 

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子ども室

 

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将来2部屋に区切れるように設計

奥の縦すべりの窓は隣棟の隙間に設けた空だけが見える窓

 

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3階廊下

 

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造作の手摺

 

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 3階廊下から吹抜けの見下げ

 

 

納戸

 

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