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大工のつくる家具

【経緯・概要】
築1年のマンション室内において家具工事を行いました。
収納量が圧倒的に少なく、物が納まらないという現状の中、
自然素材を使用した弊社の施工例を拝見され、思い描くものが出来上がるのではないかとご相談下さったのが始まりです。
当初はキッチン、洋室・寝室の収納、洗面脱衣室の収納棚を製作するお話しから、弊社の施工能力を見込んで下さり玄関収納と玄関とLDKを繋ぐ明かり窓の製作も請け負うこととなりました。
玄関は、単に既製品を置くと圧迫感を感じる広さのため、玄関とLDKの間仕切り壁の厚みを利用し、壁の中に玄関収納を6cm程もぐりこませるようにしました。
またマンション特有の自然光のない暗い玄関では、いつも玄関上のダウンライトが作動している状況でした。
自然光を取り込むために明かり窓を間仕切り壁に設置することで、採光条件の良いLDKの明かりを玄関まで取り入れることができました。明かり窓の高さやガラスの種類は工事工程の中で、お客様と相談しながら進めました。
【家具の製作に関して】
当初は設置する家具を3~4パーツに分けて弊社作業場にて製作し、マンション内にて取り付ける予定でした。
しかし、製作を担当する大工と現地調査を行う中で、室内に作業スペースが確保できることから、部材をある程度の加工に留め、現場にて一つ一つを削り合わせて製作する方針に切り替えました。このため、現場での作業時間は増え、担当する大工の技量に出来が大きく左右されます。大工の腕は申し分ありませんので現場で製作することで得られる出来栄えや精度を優先しました。
壁と家具の間に余計な隙間は作らず、板と板が重なるラインの数を少しでも減らし美しいものをつくることに重きを置きました。
これまで弊社の家づくりで培った姿勢です。
設計施工:田中工務店
弊社作業場にて

弊社下小屋の様子
使用する材料は家具の骨格となる側板や背板などで30枚を超えました。
ここで材料をある程度のサイズに加工します。
微調整はマンション内にて行います。

板と板が合わさる部分や棚をはめ込む溝などの加工もしていきます。

メインのカウンター材となる無垢板ホワイトアッシュ材の幅接ぎ板
玄関収納・洋室収納・キッチン収納に使用しました。

使用箇所に合わせて加工

ランバーコア材などの木口に貼る大手
今回は大半にタモ無垢材の大手を使用しました。
一本一本に手カンナをかけています。
玄関収納

天板はホワイトアッシュ材の無垢接ぎ板
側板はシナランバーコア材に無垢タモ材大手貼り
建具はタモ材フラッシュ戸・手掛けは無垢のタモ材
飾り窓

枠は無垢のピーラー材
ご主人手配による12mmピッチのモールガラス
ガラスは押し縁留め
洋室収納製作
キッチン収納
寝室収納
洗面脱衣室収納
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