MENU

閉じる

地震や台風に耐えるため

「建築基準法+α」の構造性能を目指す

建築風景
目指す構造性能の実現には、構造設計に加え、きちんとした
施工技術が必要になります。

建築基準法における構造性能は「阪神淡路大震災級の地震が来ても倒壊・崩壊しない。500年に一度程度発生する暴風が来ても倒壊・崩壊しない」という目標で作られています。

私たちはこの建築基準法よりもさらに高いレベルを達成しようと考えています。倒壊や崩壊を防ぐだけではなく、大切な住まいの損壊をできる限り少なくすることを私たちの目標レベルに置いているわけです。

そうしたとき、「耐力壁の量とバランス」というところを重視するものから一歩進んだ構造設計が必要になってきます。

 

面材を使って耐力壁をつくる

耐力壁

耐力壁は地震や風の力に耐えるためのもっとも重要な構造要素です。水平方向にかかる力を受け止め、変形を抑える働きをします。

耐力壁は一般的に「筋かい」もしくは「面材」によってつくられます。構造用合板などの面材耐力壁では、釘によってたくさんの接合部が生まれるため、変形が生じても「粘り」を発揮して耐力が低下しにくいという優れた特徴をもっています。

したがって、東京町家ではもっとも耐力上重要な外壁は面材耐力壁(外壁パネル)を使って固め、内壁の一部など面材が使いにくいところでは筋交いを使うようにしています。

 

建築風景 建築風景

 

床や屋根を固める

建築風景
地震や風の力を耐力壁に伝えるためには床面を固めなければなりません。

地震や風の力によって建物は変形します。この変形を抑え、倒壊や崩壊を防ぎ、損傷を最小限に食い止めるためには、床面や屋根面を固めることが必要になります。

東京町家では、構造用合板を使って床や屋根を固めることにしています。耐力壁をあわせ、車のモノコック構造のように、建物全体で地震や風の力を受け止めることができるわけです。

 

模型実験

 

地盤を把握し、基礎を設計する

サウンディング試験
スウェーデン式サウンディング試験。
ベタ基礎
不同沈下を抑えるベタ基礎。

まずはしっかりとした地盤があってその上の基礎、確かな構造性能をもった基礎と構造フレームがきちんとつながっていることでそのすべてが一体となって地震の力に耐えられます。

それには、まずは建築地の地盤の様子を調査することが不可欠です。こうした調査や改良工事は「不同沈下」(地盤の固さにバラツキがあるとき、建物の加重によって建物が部分的に沈んでいくこと)と呼ばれる問題を防ぐためでもあります。

東京町家では、すべての物件において地盤調査を実施し、必要に応じて地盤改良を行うことをはじめ、綿密な基礎の構造設計を行いながら、不同沈下のリスクをさらに低減させるベタ基礎を採用しています。

 

品質、性能が確かな構造材を使う

建築風景
品質、性能が明確なものを使います。
建築風景
梁は建物、人、家具などの
重さを支えます。
建築風景
土台にはシロアリや腐れに強い
木材を使います。

安定した構造性能を確保するためには、構造材の品質と性能も不可欠です。

東京町家で使用する構造材のうち、まず柱に使うのは紀州の山長商店のスギです。山長商店はわが国でも郵送の製品管理システムを持ったところで、1本1本、乾燥具合と強度を印字したスギを提供してくれます。

また梁には山長商店のスギもしくはベイマツを使います。土台にはシロアリや腐れに強いヒバやヒノキを使います。

このように、適材適所を考え、性能が明確な構造材を使うことにより、目指す構造性能が確保できるのです。

 

目標とする構造性能を担保する

構造設計
経験だけに頼る構造設計は間違いを引き起こすと考えます。
保証書
不同沈下に対する保証を整備しているところはまだ多くありません。

現在、2階建て住宅については、構造設計上において簡易なチェックしか求められていません。確かに建築基準法における構造性能の基準は年々進歩をとげ、安定した構造の住宅が得られやすい状況になってきましたが、いまの簡易なチェックによる構造性能ではバラツキが出ると言わざるを得ません。実際、近年に建てられた住宅においても、建築基準法が目指している構造性能に達していないものがかなりの割合であることがわかってきました。

そこで私たちは、2階建て住宅においても構造計算による詳細なチェックを行い、目指す構造性能を確実に担保するようにしています。とくに間取りや他の性能との綿密な整合性を求められる私たちの家づくりにおいては、こうしたチェックは不可欠なのです。

また、構造フレームにおける不備とあわせ不同沈下に対しても保証制度を整備しています。この保証を受けるためには厳密なチェックに合格しなければならず、そういった意味でも構造性能の確実な担保が実現されていると言えます。

 

合理化と手技を組み合わせる

金物を使った工法
金物で梁をしっかりとつないでいます。
屋根パネル
断熱材が組み込まれた屋根パネル。精度の高い施工ができます。
複雑な骨組み
こうした複雑な骨組みのところは、手技が不可欠です。
室内風景
構造フレームを美しく見せられるかどうかは大工の腕に
かかっています。

施工技術というのは、構造体を組み上げていくときに重要なポイントに求められる性能を実現させる技術です。最近では詳細な実験によって性能を裏付けられた、金物を使った工法の開発が進んでおり、状況に応じてこうした合理的な工法を採用するというのも適切だと思います。

大切なのは確実に性能を確保するという目標を定め、合理化できるところは合理化し、大工の手技に頼るべきところは頼るという考え方です。東京町家では、こうした考えに基づき、建物の状況や部位に応じて、適切に合理化と手技を組み合わせるようにしています。

パネルの強度の計測
パネルの強度をきちんと測るための実験。

 

▲ページTOP